私の青空工房!

自宅はマンションなので、私の作業場はルーフバルコニー。8畳くらいのスペースがあります。彫刻刀での彫りは部屋の中でやりますが、四角の材からおおよその形に整える切りはやはり屋外でないと出来ません。今年に入ってから写真の30㎝幅まで挟めるバイスを買ってからは大きな材を使えるようになりました。

この犬のサイズになると一辺を切るのに30分くらいかかります。夏の暑い時の作業はきつく、水分補給をしながら、老体に鞭打って、無心でひたすら鋸を挽きます。自分との闘いですね。肩はパンパン、腰はギシギシ。あ~バンドソーが欲しい(帯状の歯がついた切断機)。いつの間にか邪念ばかり・・。

雨が降ると作業ができないので木曜日くらいから天気が気になります。雨が降らない週末のほとんどはこの青空工房で鋸を挽いています。もし、ルーフバルコニーがなかったら木彫りはやっていなかったかも。

伏せている柴犬完成!

手前の柴犬が本日完成した方。向こう側の柴犬は以前彫ったものですが、同時に修正作業をしていました。一匹よりも2匹で撮った画像がいい感じだったので、こちらでアップします。2匹とも長さは約30㎝。結構重たいです。

木材は楠を使っていて、半年に一度くらい材木屋さんで楠の端材を購入しています。サイズや形は気にせず、それなりの厚み(6㎝以上)の材をまとめ買い。彫りたいポーズを決め、木目とサイズを見ながらどの材を使うか決めていきます。立ち姿の犬を彫る時には地面に垂直な木目の材で彫ります。地面に横向きの木目の材で彫ると、細く彫った脚は簡単にポキッと折れてしまうので。

立ち姿の犬を彫るのは結構大変です。でもとても面白い。なので地面に垂直に木目のある材から使っていきます。結果として残るのは横向きの木目の材ばかり。これの使い道として寝ている(伏せている)ポーズが最適なんです。これからしばらくは寝てたり、座ってたりする犬になります。

instagramは面白い!

自分の作品を他の人はどう思うのかが知りたくて2年前にinstagramを始めました。最初の投稿にいいねをしてくれたのは3~4人だったと思います。それからコツコツ作品を彫り続けて投稿数は113に。フォロアーの数も少しづつ増えて231人。そして先日最新の写真の投稿に104人がいいねをしてくれて初めて100人超え。facebookとは違い、見ず知らずの方のいいねはとても励みになります。独学で彫っている私は、時に自分の作品に自身を持てなくなる時があります。そんな時に背中を押してくれるが『いいね』です。現在制作中の眠る柴犬も近日中にinstagramに投稿します。もちろんこのブログでも紹介します。乞うご期待!

 

3回目の個展の準備中!

11月23日~25日(三連休)の日程で代々木八幡駅徒歩3分のOCO GALLERYで3回目の個展を開きます。今回のテーマは『木彫りの犬たち』。今年の3月~10月の間に彫った柴犬を中心とした犬たち15匹(まだ時間があるので+2~3匹)を展示・販売します。ちょうど今DMの制作をしているところで、印刷屋さんから最終ゲラがあがってきたところ。DMのデザインを考えるのがとても楽しい。どの画像を使うのか、まず候補の写真を娘(私のご意見番)に見せて意見を聞きます。前回もそうでした。最終的に2枚に絞られます。私のBEST2を見事言い当てるので、感性が近いといつも思います。結果的には私の我を優先させて選びましたが・・。

個展は日常とは全く違う世界を見せてくれます。仕事上(本業の固い仕事)の肩書や経験が通じない造形の世界。お客さんが来ない長い待ち時間。これもいいんです。DMを見てきてくれた旧友。ふらっと入ってきた初めての人。私が一塊の木片から彫りだした動物たちをじっと見れてくれるだけで胸が熱くなります。私のアナザースカイ。今回は仕事の関係で3日間だけですが、今からとてもワクワクしています。近づいたらあらためて告知しますので、是非足をお運びください。

 

私と木彫り(自己紹介)

木彫りを始めてから4年近く経ちます。美大を出たわけでもなく、中高時代に美術部にいたわけでもなく、彫刻をかじったこともない私が50代半ばの頃、突然何の前触れもなく、木で何かを彫りたいという思いにかられました(今考えても不思議です)。専用の道具ももちろんないので、キレない鋸と子どもが使っていた彫刻刀を使い、その辺にあった木片で小さな鰤を彫りました。四角い形が段々魚っぽくなり、急に生命感がでてくると、これが面白かった。初めて自転車に乗れた時のような感覚。それから1年間、ひたすら魚を彫りまくりました。50尾くらいかな。何の知識も経験もないので、見よう見まねで試行錯誤ばかりです。時間を忘れて彫っていました。

たまたま本屋で見つけた、はしもとみおさんの「木彫り動物手習い帖」を手にしたことで転機が訪れました。魚を彫るのに少し飽きていたのかもしれません。木彫りの生き生きした犬や猫などの哺乳類を見た瞬間、これを彫りたいという強い気持ちが湧いて来て、この日以降哺乳類を彫り続けています。画像や動画を見てぐっと来た動物を片っ端から彫りました。哺乳類には魚にはない難しさと面白さがあります。特に目に色を入れた瞬間、木片に生命感がボッと宿る時。作りながら作品に感情移入していき、愛おしくなります。彩色はとても難しいです。私には知識も情報もないので、これまた試行錯誤ばかり。気に入るまで彫り直しては彩色の繰り返し。最近になってようやく自分なりのやり方が出来てきたので、かえって良かったような気もします。私風の色合いが出てきたかな。

今も全く飽きることなく空いている時間の全てを使って木を彫っています。昔からの趣味だったバイク(売ってしまいました)を止め、釣り(フライフィッシングとルアー釣り)にも行かなくなりました。木彫りの魅力にどっぷりと浸ってしまいました。

黒柴とブルテリア

11月の個展に向けて赤柴ばかり彫っていましたが、色的に単純になるので黒柴やブルテリアを増やしています。ポーズ自体は単純なので作業をスムーズに進みましたが完成してからの修正が大変。随分と彫り直しました。彩色は黒が中心ですが、色の濃淡で雰囲気が変わり楽しい作業でした。

HP制作中

HPを自作しようと試行錯誤をしながら制作中。完成の暁には木彫りの過程や作品、日々の暮らしで思うことをブログでご紹介していきます。乞うご期待!