猫練5

キジトラ猫完成です。最初はドライブラシで彩色しましたが、うまく行きません。急遽水を使って水彩絵の具的に薄く塗ってみることに。いい感じ。そのまま全身を仕上げました。写真ではわかりにくいですが、眼は特別丁寧に塗りました。私的には合格点。これまで彫った猫の中では一番いいできです。猫練の成果が出つつあります。先日仕上げた黄色のキジトラ猫は顔と目が気に入らずずっと彫りなおしています。今日現在は状態は目を閉じた状態。いつまで続くやら・・。

 

猫練4

毎日帰宅後に少しづつ彫っています。大概飲んでいるので本当に少しづつ。3日前までは目を閉じていましたが、今日方針を変えて開眼させました。技術的には目を閉じた方が難易度は低いんです。チャレンジ精神で難しい方を選びました。彫りはほぼ終了したので週末に彩色。キジトラにするつもりです。

 

猫練3

個展の準備と雑用の合間に猫練に取り組んでいます。今回は横を向いて伏せている猫。目は細めている状態にしようと思います。顔が思っていたより小さくなったので体の方を短くしなければ。このバランスが結構難しいんです。明日も野暮用があり、作業できるのは朝の1~2時間くらい。これの次は伸びをする猫です。忙しい・・。

 

愛しのブラッキー

木彫りを始めて昨年くらいまではテーマを決めずに「彫りたい」と思ったものを彫ってきました。例えば旅先で出会った動物。

この3年間毎年2月に2週間インドのバンガロールの農村に行き、ダリットの子どもたちを支援する施設に滞在しました。インドは街でも田舎でも動物たちで溢れています(もちろん人もたくさんいます。あと数年で中国の人口を追い越します)。なんといっても目に付くのが牛と野良犬。日本と違って街でも野良犬と野良牛だらけ。田舎では農作業を助ける働く牛たちと野良犬。まずこの野良犬たちに強く惹かれました。都会でも田舎でもインドにはリードを付けた犬はいません。野良犬だけです。野良犬なので食の保証はありませんが、自由がある、つまり独立しているわけです。汚くやせ細っていますが凛としている姿に魅かれて、昨年は一時期インドの野良犬ばかり彫っていた時期があります。

私が滞在していた施設にブラッキーという犬(女の子)が飼われていました。といっても首輪もリードもつけていないのであまり野良犬と変わりません。このブラッキーが妙に私になついてくれて、毎年その施設を訪れてブラッキーと会えるのが楽しみでした。日本にいる時にも身近にブラッキーを感じたくて彫ったのが写真(上)の犬です。2年近く前に彫ったので拙いところも多々あります。今でも時々体を撫でてあげています。木彫りのいいところは、触れられる、撫でられることです。私がブラッキーを彫ったことを知った施設の代表のインド人が是非欲しいということなので、手放すことを決めました。一緒に入れるのもあとわずかです。

 木彫りのブラッキー

 本物のブラッキー

猫練2

一応完成です。久々なので顔で苦労しました。どうしても犬っぽくなります(そういえば前回もそうでした・・)。相当な修正をしてやっと猫らしくなりました。目はやはり難しい。通常アクリル絵の具で彩色しますが、私の腕ではうまく表現できません。でも体の方は犬で鍛えた経験があるのでいい感じです。これにめげずに猫錬続けます。

 

猫練スタート!

今日は快適な一日でした。午前中は外出したので午後から猫練開始。苦手の猫を克服するため、10匹の猫を彫るという自分に課した宿題です。。

とはいえ、今日はラグビーの日本代表とニュージーランドのオールブラックスのテストマッチ。TV観戦の戦前後で作業しました。今日も大差で負けましたが、思えば30年前に秩父の宮で観戦した100点差で負けた試合に比べれば随分と強くなりました。なんと言っても日本代表は前回のワールドカップで南アに勝ったんですから。

猫練の方は、このサイズで、このポーズ(比較的な単純)なので人力ながらスムーズに作業は進みました。ついでに茗荷とオクラの作業も進めました。うまく行けば明日完成するかもしれません。でも、明日は大学ラグビーの好カードあり。やっぱりTV観るから無理かな。帝京の10連覇を阻止できるチャンスは今回しかない。頑張れ早稲田!!

 

啓示のような出来事

私は、「ノルウエィの森」から村上春樹の作品を読み始め、以来短編長編小説、エッセイの全てを読んでいる熱烈なファンです。「職業としての小説家」というエッセイがあります。その中で何故小説家になったのかというくだりがありました。村上春樹は30歳近くになるまで、小説家になろうと思ったことはないそうです。ある年のある時、神宮球場でヤクルト広島戦を見ていた時に、何の脈絡もなく「僕にも小説が書けるかもしれない」という感覚が彼の両手に空からゆっくりと羽のように落ちてきて、その啓示的な出来事のあとにすぐに紀伊国屋に行き、万年筆と原稿用紙を買ってきて処女作である「風の歌を聴け」を書いたとのこと。

私は木彫りを始めてもうすぐ4年半くらいが経ちますが、どうして木彫りを始めたんですかと聞かれることがよくあります。彫刻はもとより美術的なことに全く縁がなかった私が何の前触れもなく突然木を彫り始めたことは、自分でも不思議でなりません。2010年から2年間福岡に単身赴任をしていた時期があって、海まで30mくらいのところに宿舎があったこともあり、海でのルアーフィッシングにどっぷり嵌った時期がありました。週3~4回のペースで釣りに行ってました(出勤前や帰宅後も行っていたので)。一番の思い出は芥屋海岸の浜から65㎝の鰤を釣り上げたこと。あの時の感触はとても強烈で今も鮮明に残っています。

再び埼玉に戻って海釣りに行くことも出来ずに悶々としていた時に、たまたま手元にあった木材で鰤を彫ってみようと思い立ちました。道具は何もないので息子が小学生の頃使っていた彫刻刀を引っ張り出して彫り始めました。夢中になって彫りあげてみると四角の木材が鰤に変わりました。私の中の何かに触れるものがありました。『これだ・・』という感覚。その日を境に私の生き方が変わりました。誰に教わることもなく自分流でひたすら木を彫り続けています。

今から思うと、あの日鰤を彫った事こそが私には啓示的なことだったのかもしれません。写真はその時に彫った鰤です。

南瓜と椎茸

週末にコツコツ作業をして南瓜と椎茸を完成させました。南瓜は彩色が命。どの南瓜にしようか画像を眺めていて、一番グッと来たのが菊座南瓜。ちょっとオレンジっぽい色合いがなんともいえない。私の彩色の基本はドライブラシです。水を加えないで筆にアクリル絵の具を付けて、そのまま塗ります。できるだけ木肌の色を生かします。

1年くらい前までは木肌が見えないくらいにべったりと塗っていました。自然な感じが出ないで悩んでいました。試行錯誤を繰り返した後、木肌を生かして彩色するようになりました。今年彫った犬たちは皆同じやり方です。今回の野菜も同じやり方で彩色しました。

思った以上にうまく塗れました。たまには野菜もいいですね。

 

猫苦手・・

これまで魚、爬虫類、鳥、哺乳類、野菜などいいなと思ったものは全て彫ってみました。数的に一番彫ったのが犬。通算で30匹くらいでしょうか。特に今年は『木彫りの犬たち』というテーマで個展を開こうと思っていたこともあります。これだけ彫ると、犬の骨格や表情などが大体わかってきた感じがします。真四角の材を渡されて、何も見ずに彫って見ろと言われれば、彫れると思います。

猫はこれまで4匹を彫りました。WORKSに載せている猫の写真はいずれも昨年彫ったもの。めちゃくちゃ苦戦しました。どれだけ彫り直し、塗り直しをしたことか。顔も難しいんですが、何と言っても目が難しい。何度やってもうまくいきません。ライオンや豹はすんなり出来るのに、猫はいけません。苦手意識を持っています。

犬の後に何を彫ろうかと考えていたところです。この際、苦手克服ということで猫を集中的に10匹くらい彫ってみようかと思い立ちました。1年以上ぶりです。手元の材の関係で、小さめで座った(または寝ている)猫が中心になります。作業は来週から。うまくいけば来年は『木彫りの猫(科)たち』か・・。

南瓜・・

南瓜を彫るのは初めて。四角い材を丸くするのは結構大変でした。丸くなったところで、ヘタを彫って、10本の溝を彫ると、らしくなってくるか不思議。この段階で彫り6割。これから少しづつ形を整えていきます。椎茸5個同時進行で作業中。ゆっくりやります。